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「信州一のおらが蕎麦」目指して

そば , トピックス , 麺開発の実績
そば粉の違いによる試食評価
そば粉の違いによる試食評価

「信濃では月と仏とおらが蕎麦」といいます。食欲の秋を代表する信州そば、いまこの作り手である製麺技能士たちの熱い戦いが始まっています。当社の若手も「信州一のおらが蕎麦」を目指してしのぎを削ります。
 そばところ、信州では毎年11月初旬に「信州そば品評会」を開きます。長野県と県信州そば協同組合、県麺業協同組合の主催。ことしは60回目、記念の年に当たります。
 品評会には両協組に加盟する各社工場から140-150点が出品されます。乾そば(1、2部)、半生そば(3部)、生そば(4部)、新規の麺商品(5部)―の5部門に分けて審査します。
 当社の若手3人が出品する生そば部門には、毎年40点前後が出品されます。それを約20人の専門家で構成する審査員が評価します。
審査のポイントはまず出品全品を茹でて食味します。続いて麺の色、麺線の形、香り、味、食感を3段階で評価し、ふるいにかけます。さらに、評価点の高いものに絞り込んで、もう一度食味審査して決めるのです。
 生そば部門の最優秀は農林水産省食料産業局長賞1点、次いで県知事賞数点。当社は6年前に1度、局長賞に輝きました。ここ3年は県知事賞を連続受賞しています。
 「ことしはもう一度、局長賞を取りたいですね」。この秋、品評会に向けたプロジェクトチームを引っ張る柄澤利課長代理(33)は意気込んでいます。11日に開いた社内の第1回試作・試食会で数種類のそば粉を食べ較べました。この後は、そば粉と小麦の割合、麺の切り方、色、つるみ、オリジナリティーをどう出すか...など課題を次々にクリアして、本番に臨みます。
 でも、悩みがあります。「おいしいと思うそばが必ずしも賞につながらない」「だからといって審査員受けを狙っても外れる」「正直言って、正解がなくて頭が痛いんです」。試行錯誤の日々が10月末まで続きます。
 そこで、「どうしたら賞がとれますか」。審査の元締め、県工業技術総合センター加工食品部の責任者に訊いてみました。
「それは言えません」「ただ、基本は食べておいしいことですよ。その中で香りがいいとか、感応を評価して優れたものを選びます」。至極、当然の答えが返ってきました。
 「おらが蕎麦」の俳句は奥信濃の俳人、小林一茶が詠んだと言われていますが、後の研究によって実は偽作のようなのです。だからでしょうか、蕎麦打ちの技能士が「正解がなくて悩む」のも分かる気がします。